LINEを超えるコミュニケーションツールとは

1対1の通信技術の歴史と「LINEを超えるアプリ」を創るための一つの捉え方。

執筆:Daily GIF89a編集部(大野謙介)

LINEを超えるコミュニケーションツールとは
「かっこいい弥生土器の作り方3つ」や、「高床式住居をオススメする3つの理由」など、弥生時代の人間はライフハックの伝達ができなかった。それに対し、現代では誤解も少なく、情報量多く意図を伝えることができる世の中であることに感動する。2014年4月1日、LINEの登録ユーザー数が4億人を突破した。今や日本のほとんどの人が、LINEで文字とスタンプを送り合う。

つまり、「テキスト+画像」でコミュニケーションをしている。LINEの先にどのようなコミュニケーションツールが登場するのだろうか。本記事は、この先に生まれる、LINEを超えたツールは、どのようなものかをコミュニケーションツールの歴史と合わせて考察をする。

 

結論として、具体的なツールの仕様を提示しているわけではない。しかし、クリックレスでシームレスな意図伝達が何かの変化を与える可能性があるのではないかと結んでいる。GIFアニメーションのような表現方法である。LINEを超える次なるイノベーティブなコミュニケーションツールも、日本発で生み出せれば幸いだ。一人の人間の捉え方としてお読み頂き、読者に何か多面的な気付きがあれば幸いである。

他のメディアでは、オープンorクローズかどうかという軸や、1回のコミュニケーション当たりの単価を軸にして考察をしている。しかし、1対1のコミュニケーションツールの遷移点は、以下の4点の内どれか一つが著しく閾値を超えた時、もしくは4点全てをわずかでも超えた時、反応点に達したように次のツールに雪崩れ込んでいく。

 

 

  1. スピード(飛脚が手紙を渡すより、メールの方が早く伝えられる。)
  2. 保存期間(声よりメールなら相手の時間都合で伝えられる。後で読んでも伝えられるコミュニケーションの非同期性。)
  3. 情報量(テキストより画像1枚で運動会1日の楽しさを伝えられる、ミスコミュニケーションが起こりにくくなる)
  4. 伝達可能な物理的距離。

 

 

上記4つの項目(スピード、保存期間、情報量、伝達可能距離)と有史のコミュニケーションツール変遷を見つめ直してみよう。今回取り上げる通信技術は、あくまで1対1でのコミュニケーションのことをさす。狼煙(のろし)による伝達など、多人数に、高速で、ある一つの意図を伝えるというコミュニケーションツールも存在する。しかしそれは1対1で意図を伝えことが大きな目的でないと判断し取り上げてはいない。

 

  1. 声(音声)
  2. 手紙(テキスト)
  3. 電話(音声)
  4. メール(テキスト)
  5. LINE(テキスト+画像)

 

 

 

1.声(音声)と手紙(テキスト)

もちろん対面で、かつ、声による意思伝達は1対1において最もスピードが早い方法である。表情や声色など情報量は圧倒的である。しかしそこに保存する術や、遠くの人間に伝達する術はなかった。保存性を補完するように、手紙、飛脚のようなコミュニケーションが登場する。飛脚は唐から導入された仕組みであり、駅(うまや)に備えられた馬で乗り継いで伝達するという通信を行っていた。鎌倉時代には、京都の六波羅から、鎌倉間を最短72時間で結んだそうだ。鎌倉時代でもそんなに早く通信できたのかと意外に驚いた方も多いと思う。明治時代には、イギリスの郵便制度を参考に、日本も世界との通信や、より迅速に安定的な通信が可能になった。ここに存在するのは、声(保存不可)より圧倒的に優れた保存性と遠方への通信を可能になったテキストのコミュニケーションである。

 

 

 

2.手紙(テキスト)と電話(音声)

LINEを超えるコミュニケーションツールとは 手紙を用いたテキスト通信の先に電話が登場する。これは手紙に比べ、保存ができないという特性があった。しかし、留守番電話や、着信履歴という機能により保存性は容易に補完された。国際電話は伝達可能な物理的距離をなくした。携帯電話の登場はコミュニケーションの開始地点を完全に自由にしたのである。どこにいようが意図を伝達できるようになった。

 

 

 

 

3.電話(音声)とメール(テキスト)

LINEを超えるコミュニケーションツールとは

ビジネスの場面ではもちろん電話、メール両方の特性を活かしたコミュニケーションがなされる。しかし、1対1の気楽なコミュニケーションの中で、電話はメールにとって変わった。スピードはどちらも変わらず、伝達可能な物理的距離も変わらない、テキストベースでは情報量が少なく誤解が生じるとも言えよう、しかし、1対1のコミュニケーションにおいてユーザーが感覚的に重要視したのはコミュニケーションの非同期性(保存期間)だと考えられる。会話や意図の伝達は常にその瞬間で無くてもよく、伝えたら時間軸はずれたとしても意図を同期できる仕組みの方が大切であったと言える。

 

 

 

 

4.メール(テキスト)とLINE(テキスト+画像)

LINEを超えるコミュニケーションツールとは

LINEの「文字+スタンプ」のコミュニケーションをテキスト+画像でのコミュニケーションだと押し込めるのは、いささか強引であるかもしれない。もちろんフィーチャーフォンでも顔文字は存在したし、写メールで送ることもできた。つまり、コミュニケーションの方法はフィーチャーフォンの当時から変化をしていないということである。デバイスの進化は続いているのに、コミュニケーションツールの遷移は起きているわけではなく、スマートフォンのユーザーの増加と共に効率良く非同期のコミュニケーションのツールを確保できるようになっただけだと考える。また、チャット機能で大量の人数と意図を同期できることも大きな進化であると言えよう。これにより、スピード、保存期間、情報量、伝達可能な物理的距離の全てが凌駕していると言えよう。

 

 

 

5.LINEの先にあるコミュニケーションはどのようなものだろう。

LINEを超えるコミュニケーションツールとは
「テキスト+画像」の先は果たして「動画」なのだろうか?どこでも高画質な動画が撮影できるハードと、だれでもクールな動画が撮影できるアプリに囲まれている。それではどうして、日常会話に動画を差し込むことはないのだろうか?
もちろんLINE等で動画を送り合っている人もいるとは思うが、スタンプの送信回数に勝るという人は少ないのではないか。考えられうることは以下の4つの変数を以上なまでに超える仕組みではないか。アプリ名も考えたので、制作する際は私にも携わらせていただけると幸いだ。共に世界を支えるようなコミュニケーションツールに貢献できるのなら非常に光栄である。

 

  1. スピード:テレパシーのように「伝えたい」と思ったら、それをイメージするだけで通信できるアプリ、「TelepathyChat(テレパシーチャット)」
  2. 保存期間:1000年後の人間に伝えられるアプリ、「サウザンドメモリーズ」(人気ゲームアプリのタイトルと同じになってしまった。)
  3. 情報量:画像は時間軸でいうと1次元的な点の表現。2次元的に動画で意図をシームレスに伝達するアプリ。
  4. 伝達可能な物理的距離:火星人と対話できるアプリ。「PLANET(プラネット)」

 

 

となると、今の私で現実に取り組むことのできるのは、3.情報量の変数だと考える。しかしよりリッチに、状況や楽しさを伝達できるであろう、「動画」が1対1のコミュニケーション通信に頻繁に登場しないのはどうしてだろうか。10秒だか、20秒だかの友達から送られてきた動画を閲覧する気になれるだろうか?

友達だから見るが、どんなつまらないオチがくるかわからない動画の再生ボタンをタップして10秒近く拘束されるUXには改善の余地があると考える。動画によるコミュニケーションが進むには「動画再生のための1clickの壁」は意外にも大きい。 サムネイルが表示されることで動画の存在は知覚できるが、再生のために1click必要なのである。

 

動画のようなリッチで面白いコンテンツをコミュニケーションに差し込むには、クリックレスでシームレスに会話に入り込むフォーマットが究極限界の表現方法だと考えられる。もちろん音声付きだったり他にも考慮すべき要素があるが、それはまた改めて考察しよう。今後、音声付きでクリックレスなフォーマットが作られたり、デバイスがクリックレス再生を可能にすることもあるだろう。しかし現状シームレスにコミュニケーションに入り込むという観点でみたらGIFには勝てないではないだろうか。

みなさんも使っていたはずだ。 動く絵文字(GIF)を。

GIFMAGAZINE_iOS版Android版同時リリース

執筆:Daily GIF89a編集部(大野謙介)

 

GIFMAGAZINE