Adobe Photoshop を用いて10分でできる「位置」を操作した簡単なアニメーションGIFの作成方法について説明する。画像素材さえ準備してしまえば10分ほどで完成してしまうので、GIF初心者のあなたも簡単にチャレンジできるのではないだろうか。単純に位置が移動するという表現は様々な発想の源だと思うので、読者もこの方法を用いてどんどんクリエイティブな作品作りに挑戦して欲しい。
今回作成したGIFはこちら。

自分が欲しい物を創りだす。これぞクリエイターの鏡ではなかろうか。弊社には優秀なエンジニアが多数在籍している。彼らは忙しいのだ。そう、忙しいのだ。そんな中、どうしてもクリエイティブの修正やバグの修正等の進捗がどうなったのか気になってしまう。そう気になって眠れないのである。クライアントと板挟みの営業がエンジニアやデザイナーに最も聴きやすい状況を創りだすには。。
そう、彼らのコミュニケーションの橋渡しとなるアートが誕生した。
「バカねこ」、その表情からはクライアントから受けた厳しいお叱りを「前向きにチームで打開しよう!」という高い視座、そして大らかで広いこころを表現している。「猫のひたい」とはよく言ったものだ。額の狭さと心の広さを対比的に表現しているのである。そして、それを大きく包むオレンジの光。まるで1秒毎に新年を迎えたような、この高揚感。エンジニア、デザイナーもこれには「賀正。」と高らかに叫ぶであろう。しかし勝負はそこからである。クライアントはお怒りなのである。「進捗どうですか?」と、はんなりフォントで描き、ビジネスとしての厳しさを持って対峙するのである。そんなビジネスの生き様が凝縮されたGIFアートである。
【使用した素材】
1.猫の画像(tumblrで最もおばかな表情をした猫の画像をお借りした。)

2.夕日の画像

http://kurokill.deviantart.com/art/Space-1-256188923
【作成手順】
1.photoshopを起動、「ファイル」、「新規」で幅300px、高さ300pxでキャンバスを作成する。
2.キャンバスが開かれる。300px × 300pxで2MBならtumblrにアップロードも可能だ。
3.用意した夕日の画像をドラッグしてキャンバスにドロップする。
4.宇宙の画像を好みの大きさに拡大し、配置した。
5.「選択ツール」で海と山を選択する。
6.海と山を切り取る。
7.海と山を貼り付ける。
8.夕日とピッタリ合うように「海と山レイヤー」を移動させる。
9.バカねこ画像をドラッグ&ドロップをしてキャンパスに入れる。
10.バカねこのフェイスラインを「選択ツール」で選択する。
11.バカねこの顔を切り取り、貼り付ける。
12.バカねこの元の背景レイヤーを削除する。
13.「バカねこレイヤー」の順序を「海と山レイヤー」より下にする。
14.夕日と馴染むように「バカねこレイヤー」のレイヤーを「輝度」に変える。
15.テキストツールで文字を入力し、「レイヤー効果」で境界線を太くする。
16.「進捗どうですか?レイヤー」と「バカねこレイヤー」をリンクさせる。
17.リンクさせた「進捗どうですか?バカねこレイヤー」の位置を「海と山レイヤー」に隠れる位置まで移動させる。
18.「ウィンドウ」の「アニメーションウィンドウ」を起動する。
19.アニメーションウィンドウのフレームの間隔を「0.1秒」にする。
20.フレームのリピート回数を「無限」にする。
21.アニメーションウィンドウの現在のフレームを「コピー」する。※アニメーションウィンドウのゴミ箱アイコンの左である。
22.コピーしたフレームの「進捗どうですか?バカねこレイヤー」の位置を適切な位置まで移動する。
23.アニメーションウィンドウの「トゥイーン」をクリックし、パラメーターの「位置」にチェックが入っているかを確認し、追加するフレームを「15」にして「OK」をクリックする。
24. トゥイーンを実施するとこのようになる。
25.バカねこが最上部まで到達した時に余韻を残すために、最後のフレームを5回ほどコピーする。
26.バカねこを山と海に沈めるため、最後のフレームの「進捗どうですか?バカねこレイヤー」の位置を適切な位置まで移動する。
27.「ファイル」、「Webおよびデバイス用に保存」をクリックする。
28.保存形式で「GIF」を選択する。
29.適切な名前を付けて保存。
30.完成。

いかがだったろうか?今回はGIFアニメの作り方だけでなく、そこにストーリーをもたせることにも注力をした。位置を移動するだけでこんなにこじつけられるのである。読者の皆様もあいた10分でGIFアニメ作りに挑戦してみてはいかがだろうか?
そしてエンジニア・デザイナーに進捗を確認するときにはこのGIFアニメでコミュニケーションしてみてはいかがだろうか。